2014/12/09
事実と主観は別物である - メディカルスキルアップ講座より
浜松市から御前崎市までおよそ2時間の道のり
毎月1回通って下さっている受講生さん、今回が4コマ目でした
僕たち医療福祉の従事者や認知行動療法などをやっている心理士は
「事実」という事象と「主観」という自分が感じたこと・思ったことを
別として認識するトレーニングを養成校やスーパーバイズなどで受けます
一般社会で生活している方々の多くは
この事実と主観の区別はあまり意識せずに生活していると思いますが
対人関係の援助をするにあたってこの区別する能力は重要なスキルです
「この人のBlogに~ということばでこういうことが書かれていた」
という事実
これは「Blogに」「~ということばで」「「~と書かれていた」というだけのエピソードで
そこにはプラスもマイナスもないただただニュートラルな状態です
しかし
それを見た人がどう感じたかによって
この表し方が若干変わってきてしまうことが多々あります
「この人のBlogに書かれていた~ということって~のことなんだよね」
すでに事実が事実ではなくなっています
一見、普通のコミュニケーション場面に出てきそうな内容ですが
これを話している「その人」の主観が入っています
ここで気づくことは
Blogを書いた人
と
それを読んだ人
とでは
感情が違う可能性があるということです
Blogを書いた人はただ自分の体験・経験に基づき書いただけなのかもしれない
しかし
受け取った(読んだ)人は受け取ったときの思い・感情が含まれています
嫌だと思ったかもしれない、これは間違いだと思ったかもしれない
そうではなくてこうだと言いたくなったかもしれない
逆に
これは正しい、これはこういうことであると思ったかもしれない
セッションにおける「情報収集」や「観察」は自分寄りに偏ってしまうと
正確な情報や観察評価にはなりません
さらに良くないパターンは
この区別がつかない状態でセラピストや対人援助をしていると
「あたかも自分のことを責められた・違うことを言ってしまった・自分があっている・間違っている」
といったような感情が湧きあがり
進行中のセッションにセラピストが飲まれていく状況になります
あくまで
起こった事は事実であり
そこから先のことは
自分または誰かの感情が含まれた表現であることを捉えるスキルを持つ事は
クライアントが
起こった出来事に対しどんな気持ちを持ち、どんな行動をしたのか
客観的に捉えていくことにつながっていきます
医療福祉から学ぶセラピストというスタイル
このスキルを持ち合わせているかどうか
そしてこのスキルを使ってセッションの情報を収集できるかどうか
そこから専門職に欠かせないその分野の深い知識でどういう判断をどのようにするのか
僕はこの部分がとてもセラピストや対人援助職として活動する上で重要なことだと思っています
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御前崎 Natural Style
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